このページではサービス・施設・事業といった視点で、有料老人ホームとサ高住の違いについて説明します。ここでいう老人ホームとは、特別養護老人ホームといった公的なものではなく民間が運営する有料老人ホームを意味します。
介護付き有料老人ホームと住宅型有料老人ホーム、そして健康型有料老人ホームの3種類があります。
有料老人ホームは都道府県に対する届出制度のサービスで、許可や認可が必要なわけではありません。ただし、介護付き有料老人ホームについては、都道府県知事などによる特定施設入居者生活介護の指定を受ける必要があります。
有料老人ホームの居室は1人あたりの面積が13m2以上と設定されていますが、居室内の設備についての基準などはありません。
設備としては食堂、浴室、トイレ、洗面設備、談話室、汚物処理室、機能訓練室、健康施設などが必要となります。
在宅介護という国の方針に沿って設定されたサービスで、高齢者住まい法に基づく基準をクリアすることで登録が認められるサ高住。生活相談サービスがプラスされた高齢者向けの賃貸住宅といえます。介護サービスは外部事業者のスタッフが対応することになります。
1人あたりの居室面積は原則25平方メートル以上、条件次第では18平方メートル以上でも可となります。
設備としては台所、浴室、洗面設備、収納などが必要で、建物としてバリアフリー構造であることも条件となります。
有料老人ホームとサ高住とを土地活用という視点で比較する場合、もっとも大きな違いとなるのが公的な助成金制度。有料老人ホームに関する助成金制度はないのですが、サ高住だと高齢者生活支援施設の新築建築費に対して1,000万円を上限に、登録住宅の新築建築費に対して1戸あたり100万円を上限に、それぞれ1/10の補助金が給付されます。
同一基準の調査ではないのですが、高齢者施設の定員数比較として以下の数値が出ています。
推測とはなりますが、後発のサ高住の方が政府方針とのマッチングのよさもあり、今後のマーケット成長余地があると思われます。