土地活用の一つの道として考えられるのが、売却や高齢者施設として活用する以外に「自己使用」という方法です。さしあたって魅力的な活用方法がすぐに見つからない、決められないという場合には自己使用で土地を無駄にしないという方法を取る方も意外と多いもの。自己使用について検証しながら、高齢者施設として活用する場合と比較してみました。
土地活用と聞くと、ついつい賃貸経営や駐車場経営といった収益化を目指す方向を思い浮かべがちです。しかしながら、冷静になって考えれば、別に経営に回さなければいけないということはないのです。せっかくある土地を空き地のままにしておくよりは、確かに収益化させたほうがいいに越したことはありませんが、ご自身で使うというのも立派な土地活用の一つ。
例えば、ご自宅を建てる土地として活用したり、別荘のような二次的住宅として使うのもあり。お子様がいるなら、将来お子様のマイホーム建設地として持っておくというのでもいいでしょう。
借地やマンション経営などは、確かに不動産収入が得られますが、デメリットとして借主との契約や状況によって「自分の土地として使いたくても、すぐに自由にできない」という点が挙げられます。それなら、収益化しなくてもいいから、自分たちが自由に使える土地として常にプールしておくというのも手かもしれません。
では自己使用で土地を活用する道を選んだ場合、具体的にはどんなメリット・デメリットが出てくるのでしょうか?高齢者施設として活用する場合のメリット・デメリットと比較しながら検討してみましょう。
ここまでみてきた通り、土地を自己使用で活用するという方法は自由度や経営リスクが少ない一方で、お金を生む活用方法でない点が他の土地活用方法との大きな違いです。
自己使用はご自身が、また家族が使う不動産として使う予定がある程度見込めるのであれば選んでも悪くない選択肢と言えるでしょう。無理に土地活用をしようと、マンション建設など資金を投じるよりも経営リスクが少ない点も自己使用の特徴の一つ。
自己使用がオススメなのは、主に次のような方と言えるでしょう。
不動産を収益化させようと思っても、エリア特性などによってなかなか難しいこともありますから、「ご自身で土地を使う」という土地活用方法はあながち悪いことではありません。 高齢者施設として活用する上でも、リスクや準備の大変さがあるのは事実。いずれ高齢者施設などの土地活用方法を選ぶとしても、慌てずしっかりと収益が見込める見通しがたってからでも遅くありません。専門家などに意見を仰ぎながら、慌てずじっくり検討してみるといいでしょう。